大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和24(れ)1062 判決

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人遊田多聞の上告趣意は末尾に添附した別紙書面の通りである

按するに昭和二四年一月二六日原審第六回公判期日において弁護人A不出頭のま

ま審理をなし、次回期日を同年三月二日午前一〇時と指定し、且つ受命判事をして

証人Bの臨床訊問をなさしめる決定を為し其証拠調期日を同年二月一二日午前一〇

時と指定し、何れも当日出頭した関係人に之れを告知したこと、及び同年三月二日

の第七回公判期日には被告人並に遊田弁護人が出廷しただけでAは不出頭のまま審

理をとげ、且つ判決言渡期日を同年三月一四日午前一〇時と指定且つ之れを告知し、

同日判決の言渡があつたこと並に同年三月二日の第七回公判期日の召喚状をAに送

達した事実無く、また同弁護人より右期日に出頭すべき旨を記載した書面を原審裁

判所に提出した形跡のないことは所論の通りである。しかし第一回公判期日につき

弁護人に対し適法な召喚手続がとられている以上同公判期日に同弁護人が出頭しな

い場合は特別の事情のない限り裁判所が公判廷において次回公判期日を指定告知す

れば足り不出頭の弁護人に対し重ねて旧刑事訴訟法第三二〇条の召喚手続をする必

要なく第二回以後の公判期日についても順次同様であることは大審院判例の示すと

ころでありまた当裁判所の判例とするところである。記録に徴するに原審第六回公

判期日には被告人及び遊田弁護人出廷し次回公判期日を指定し且つ之れを告知した

ことは明らかであるから第六回公判期日の通知を受けながら当日出頭しなかつたA

に対して第七回公判期日を通知しなくとも何等手続に欠くところはなく、従つて不

法に弁護権の行使を制限したものではない、論旨は理由がない。

よつて旧刑事訴訟法が第四四六条により主文の通り判決する。

以上は裁判官全員一致の意見である。

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検察官 長谷川瀏関与

昭和二四年一〇月一一日

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 長 谷 川 太 一 郎

裁判官 井 上 登

裁判官 島 保

裁判官 河 村 又 介

裁判官 穂 積 重 遠

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